昨日は、Kの子宮水腫の手術。
基本的には避妊手術のようなもの、と
考えていた。
問題は、弱った心臓が麻酔に
耐えられるのか、ということ。
これまで避妊手術、眼瞼腫瘍の
手術を避けたのは、そのせい。
でも、今回は、次の心臓手術のために
強行突破するのだ。
入れ替えのご飯を持って、
3時前に、病院に到着。
日曜日の病院は、昨日と違い静か。
患者さんも予約の人だけだからか、
待合室に人もまばらで、落ち着く。
しかし、先生方は朝からオペで
Kは午後からの手術。
先生はいつ休憩をとるのだ?
本当に尊敬してしまうが、
身体は大事にしてほしい。
先生は、心臓病に苦しむ動物たちの
希望の光、宝であるのだから。
スタッフも物腰が柔らかくて、
絶対にあるだろう、バックヤードのピリピリ感や
悲壮感などは微塵も感じさせない。
これだけセンシティブな手術をするのだから、
内幕は、相当厳しく教育、管理されていて、
精鋭ぞろいでなければ、回していけないと思った。
4時少し前に先生に呼ばれて、
「これから始めます」のご挨拶を。
やっと、執刀医の先生に会えた!
2回目。
本当に寸暇を惜しんで
動き回っていらっしゃる感じ。
でも、患者家族に対しては、すごくにこやか。
これは出来そうでなかなかできない。
だって、基本、疲労困憊だろうし、
自分のように面倒な患者家族もいるはずだから。
優しい。
心が救われる。
和やかな感じで、Kの手術が始まった。
4時過ぎ。
今度は、女医の先生に呼ばれた。
「今、麻酔をかけたところですが、
乳腺腫瘍が見つかりました。」
?
腫瘍?
一気に頭ン中が真っ白に。
Kは何度、真っ白にさせるのか。
追加で、乳腺腫瘍の摘出手術が加わった。
これは、どうしたことか。
乳腺腫瘍の場合、摘出したものを
病理検査に回して、もしも悪性だった場合、
心臓手術ができなくなる。
11月1日の心臓手術の日まで、
一段づつ階段を登っていこうと
決心して、今回の手術にのぞんだのに、
登るどころか、後退してしまった気分。
呼吸が苦しくなる。
しかし、とにかく手術は始まったのだ。
スタートを切ったのだから、
かかる困難は、振り払って、
振り払って、前へ、前へ。
そう何度も頭の中で念じるが、
涙が出てしまう。
待合室で座ったり、立ち上がったり、
上を向いたり、外を眺めたり。
気持ちを落ち着けて、
Kの無事を祈る。
5時前には、執刀医の先生みずから
説明に出てきてくださり、
摘出は問題なし。
あとは麻酔が覚めるのを待つだけ、
となった。
「無事、終わりました」
と、先生がにっこりしてくださるので、
ひとまず安心した。
先生でよかった。
この病院でよかったと思った。
「この子は心臓が悪いので、手術はできません」
と言われてきて、それが当たり前と思っていた。
ここでは、すべてがそうではないことを知る。
手術の怖さよりも、その後の管理体制が
徹底されなければ、命を落とすこと。
執刀医の腕と、麻酔や他を支えてくださる
お医者様とスタッフのみなさんのおかげで
Kが返ってくる。
6時過ぎ。
先生が呼びに来てくださる。
興奮させると身体によくないので、
会わないで帰るつもりだったが、
乳腺腫瘍などと、考えもしない疾患が見つかって、
飼い主の頭はパンパンになっていた。
忙しい先生の後ろを
タラタラとついていく(ダメでしょ、まったく)。
ICUなのだろうか。
ガラスのお部屋に入れられたK。
目をつぶって身体を伸ばしてフセのような感じ。
お腹が痛いだろう。
先生の説明を受けていたら、
目を開けて、こちらを見てくれた。
何とも言えない顔。
ツラそうな顔。
『私、なんでこんなところに居て、
痛い思いしてるのよぉ~』
とでも言いたいのか。
口を開けて、パクパク。
少し呼吸が荒い。
看護師さんが徹底管理してくださるので、
異常があっても即対応してくださる。
「このまま、肺水腫を起こさないように
管理をしていきます。明日には
もう少し元気になるでしょう。
明日の様子次第で、明後日には退院できます。」
と、先生。
そうなのか!
術後4~5日は入院と思っていたが、
そうできるなら、先は明るい。
Kの回復力が、次への期待になる。
「おそらく悪いものではないと思いますが、
水腫も腫瘍も病理検査に回します。
すべてはその結果次第ということで。」
先生の言葉が刺さる。
今は何とも言えない。
中途半端なことを言って
患者家族に、あらぬ期待を
持たせてはいけないのだ。
実は、乳腺腫瘍について、
飼い主は28日に気がついていた。
9月21日の精密検査で、
子宮水腫と言われてから、
子宮の位置を調べて、
このあたりに水が溜まっているの?
と、Kをバンザイさせてお腹を触ってみたりした。
『ここに、水が溜まっているのかぁ。
だから体重が変わらなかったの?』
と思っていた。
そして、28日。
『K、ココを切って、悪いものを出しちゃうんだって。
Kは眠って、目が覚めたら終わっているからね。』
と、これまでと同じようにお腹付近を触った瞬間。
コロッと、何かが指に触れた。
一瞬、乳腺腫瘍かと思ったが、
つかむことができず、
管のような、くにゃっとした感触だったので、
『これが水腫なのかな?』
と、思っていたのだ。
なんということだろう。
あれは、乳腺腫瘍だったのだ。
その前までは全く気がつかなかった。
どこまでKは不運なんだ?
いや、不運ではない。
このタイミングで見つけていただき、
速攻で取っていただいたことが
吉なのである。
今回の手術で摘出するのがベターである。
結局、腫瘍の数は3つあった。
いつの間にそんなものができたのか、
飼い主は頭を抱える以外にないが、
これを乗り越えて、心臓手術ができたなら、
どんなに幸運なKなんだろう、と思う。
❝ 神様は、超えられない試練は与えない ❞
ホントにそうであってほしい。

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