Kが懐に。

もう、どのくらいぶりだろう。

Kがひざの上に来てくれるようになった。

目を離すと椅子の上に

飛び乗っていたりもする。

薬が多くなって、

身体がラクになったのだろうか。

強い薬だろうから、

単純に喜んではいられないのだが、

気分よさそうにしている姿は

ホッとする。

この薬が、あとどのくらいの間

効果があるのか。

効かなくなったとき、

Kはどうなるのか。

今朝、ご飯を食べたあと、

トイレに行って。

すぐにひざの上。

懐に入りたがったので、

くるりん、と。

襟ぐりから顔を出して

外を見てから、もぐる。

呼吸が苦しいのだから、

長い時間は無理だろうけれど、

いつものスタイルで

飼い主のそばにいてくれる。

太ももに伝わる、Kの心臓の鼓動は

とても早い。

電車がガタンゴトンと

走っているような感覚。

『トっ、トッ、トっ、トッ』

一日のうち、眠りに入っていてもなお、

このテンポは続いている。

明け方、ようやく、少しだけ

ゆっくり目に、トっ、トッとなるときがある。

ただ、呼吸をするだけでも、

これだけ負担があるのだな、と

実感する瞬間だ。

Kが退院してからは、

聴診器で確認するだけにした。

ストップウォッチで測らない。

いつも早いから。

先生が今のKは大丈夫、と

言ってくれたから、

それを信じる。

呼吸する姿だけで、右往左往しない。

そう決めた。

今、懐の中で

じっとしているKがすべてだ。

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